MAB音楽資料室：モーツァルト：Zerfliesset heut', geliebte Brueder / Ihr unsre neuen Leiter

モーツァルトはフリーメイスンの熱心な会員であったため、その集会のために男声合唱の作品を幾つか残している。この2曲はそれらの作品に含まれるもので、ウィーンにフリーメイスンの新しい団体(ロッジ)「新・戴冠した希望」が発足した際に、その発足記念式典のために作曲された合唱付きのリートである。 K483では当時の皇帝ヨーゼフ2世を賛え、K484では真理の殿堂の建設を誓うという内容を歌っている。

音楽の素人が演奏するためのものということもあり、モーツァルトの作品としては非常に単純な構造を持っているのと同時に、メイスンの音楽に特徴的な平行3度、隣り合うスラーなどの音型を持っており、フリーメイソンのためという面が色濃く出た作品になっている。　