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Elmult Idokbol
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[Bartok]->[Elmult Idokbol] |
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この作品はバルトークの作曲した最後の合唱曲である。 一見すると民謡旋律の編曲かとも思われるが、全くのオリジナル作品であり 歌詞もバルトーク自身によって作詞されている。
その最も大きな特徴は、ハンガリーの民謡の解析から 生まれたといわれる音階がルネサンス風のポリフォニーに結び付け られていることである。これは彼の初期の作品にはまったく 見受けられない大きな特徴であり、音楽として興味深いだけでなく 作曲家自らの音楽語法が成熟したことを伺わせているといえる。
しかし、この作品はルネサンスポリフォニーを思わせる精緻な面を 持ちながらも、民族音楽を彷彿とさせる叙情的な旋律と強烈なリズムを 含んだダイナミックな音楽が展開されている。高い完成度と 音楽的魅力に溢れた本作品は、彼の残した無伴奏合唱曲の最高傑作である にとどまらず、同時期に作曲された彼の≪弦楽四重奏曲第5番≫や ≪弦・打・チェレスタのための音楽≫と同レベルにある傑作といってよいだろう。
なお本資料室では第1曲目のみを収録している。
歌詞対訳
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M.A.B. 演奏
(冒頭 1分間、au 形式、480k) |