M.A.B. Original Concert
男声合唱による初期バロック音楽
〜イタリアの情熱・フランスの洒脱

「古楽ブーム」という言葉を聞くようになってからすでに久しく、最近では古 楽器を用いたバロック音楽は、毎月多くのCDがリリースされているだけでなく、 街角のBGMやTVの音楽番組でもよく耳にするようになりました。にもかかわら ず、男声合唱団のコンサートでバロック音楽が取り上げられることはほとんど ありません。しかし実はバロック時代には、少人数の男声合唱団向きの声楽曲 が数多く残されているのです。そこで、今回のM.A.B.男声合唱団ではバロック 時代の中で特にイタリアとフランスの初期の作品にスポットをあてた演奏会を 企画しました。

宗教曲にも世俗曲にも初期バロック音楽の傑作を数多く残し、バロック音楽の 実質的な祖と呼んでも過言ではないモンテヴェルディ。宗教曲の分野でその後 を継ぎ特にオラトリオの発展に大きく寄与したカリッシミ。イタリアに生まれ フランスに渡りフランスのバロック音楽を確立したリュリ。逆にフランスから イタリアに渡って音楽を学び、その技法をフランスに持ち帰って活躍したシャ ルパンティエ。今回取り上げたこれらの作曲家は皆、初期〜前期バロック音楽 を語る上で欠かせない重要な作曲家ばかりです。その作品を集めた今回の演奏 会は実に贅沢なプログラムとなりました。

さてバロック音楽の演奏には通奏低音が不可欠です。そのため今回は当団初の 伴奏付きの演奏会となりました。ヴィオラ・ダ・ガンバ、ハープ、オルガンの 通奏低音にオブリガードのヴァイオリン2本という豪華な器楽陣をお迎えして 演奏致します。どうぞご期待下さい。


曲目

Claudio Monteverdi(クラウディオ・モンテヴェルディ)
"Vespro della beata Vergine(聖母マリアの夕べの祈り)"より
Lauda Jerusalem Dominum(エルサレムよ、主を讃えよ)

Giacomo Carissimi(ジャコモ・カリッシミ)
"Missa a tre voci(3声のミサ)"より
Kyrie (キリエ)
Agnus Dei (アニュス・デイ)

Jean-Baptiste Lully(ジャン=バティスト・リュリ)
Ave coeli munus supernum(めでたし天の贈り物)

Marc-Antoine Charpentier(マルク=アントワーヌ・シャルパンティエ)
Salve Regina(めでたし元妃)

Claudio Monteverdi(クラウディオ・モンテヴェルディ)
"Ottavo Libro dei Madrigali(マドリガーレ集第8巻)"より
Gira il nemico insidioso Amore (敵が取り囲んだ、人を陥れる愛の神が)
Lamento della Ninfa (ニンフの嘆き)
Altri canti di Marte (人々は軍神マルスを歌う)


演奏
ヴァイオリン横田祐斗, 原田武雄
ヴィオラ・ダ・ガンバ坪田一子
オルガン鈴木あゆ子
M.A.B.男声合唱団

会場
近江楽堂(京王新線「初台」駅徒歩5分、東京オペラシティ3F)

日時
2003年7月20日(日) 16:30開場、17:00開演

入場無料

楽譜
PDFファイル(全108ページ:1266KB)

問い合わせ
info@mab.jpn.org



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