1946年生まれ。ベルギーの指揮者、カウンターテナー。ヘント大学で 古典文献学を、ブリュッセル、ラハイエで歌唱法を学び、 カウンターテナーの革命児として古楽の歌唱法に大きな功績を残す。それまでの主流であった英国勢のカウンターテナーがファルセットによる 淡泊な声で歌っていたのに対し、ファルセットと胸声を結合したヤーコプスの声は オペラ等の劇的表現にも耐えうるものであった。今日の多くの個性派 カウンターテナーの誕生は、ここから始まったと言っても過言ではないだろう。
最近は指揮者としての活動が中心になってきており、 日本でも1992年「ユリシーズの帰郷」1994年「聖母マリアの夕べの祈り」 の演奏を行い好評を博している。
インスブルック古楽祭のオペラ芸術監督。 現在、バーゼル・スコラ・カントールムでバロック唱法と様式を教授している。
(宮内)