オルガニストの鈴木雅明が1990年に結成した 古楽器オーケストラ・合唱団。 カザルスホールを活動の拠点とし、 バッハの教会カンタータ全曲演奏を目指す。 また、毎年受難節には「マタイ」「ヨハネ」 両受難曲を交互に取り上げて演奏しており、 その一方で、モンテヴェルディやシュッツ等の バッハ周辺の作曲家の作品も取り上げるという 意欲的な活動を行っている。コンサート・マスターに日本を代表するバロック・ヴァイオリン奏者である 寺神戸亮と若松夏美を配し、オーケストラのメンバーも 日本の一線級の古楽器奏者ばかりという豪華メンバーで成り立っている。 また合唱団も音大卒の声楽家を対象にオーディションによって 構成されており、従来の「合唱団」に対するイメージを遥かに越える 技量を持った団となっている。 しかしその一方で、プロにありがちな練習不足を感じさせるような 密度の薄い演奏をするときもあり、過密スケジュールと相まって この団体の一番の問題となっているように思える。
これまでにマックス・ファン・エグモント、 マイケル・チャンス、ナンシー・アージェンタ、 クリストフ・プレガルディエン、ペーター・コーイ 等の名歌手たちと共演。 1995年10月にはデビューCD「ヨハネ受難曲」をリリース。
(宮内)