最初のインストール
新バージョンへのアップデートの際の注意
日本語版マニュアル MusiXJdc
汎用拡張マクロパッケージ MusiXExp
白符計量譜作成用拡張マクロパッケージ MusiXWmn
MIDI 自動作成用拡張マクロパッケージ MXTX2mml
M.A.B. 専用スタイルファイルパッケージ MAB_Stlx
PostScript ファイル閲覧用システム Ghostscript
通常 TeX の文書は、 テキストの中に TeX のコントロール・シーケンスを埋め込む、 いわゆるマークアップ方式で作成されますが、MusiXTeX の文書(ソースファイル)は、 音楽記号を出力するためのマクロの塊となります。 このため一見して内容が判り辛く敬遠されることもありますが、 使いこなせば市販の楽譜作成ツールには真似のできない品質・書式の楽譜を作成することができます。
なお、MusiXTeX の使用にあたっては最低限 TeX で文書を作れるだけの知識を必要とします。
TeX について、詳しいことは 松阪大学の 奥村
先生のページ
や アスキー出版の関連ページ
を参照してください。 Windows 95/98/Me/NT/2000 などでの TeX システムの構築には角藤さんのページが便利です。MacOS版については内山さんのページを参考にしてください。ここでは
TeX の基礎的な質問には一切お答えしません。より適した解説ページがインターネット上に存在するからです。
MusiXTeX 本体は Comprehensive TeX
Archive Network (CTAN) から入手できます。CTAN とは TeX 関連のファイルを集めたサーバのネットワークで、基本的にはこのネットワークに所属するどこのサーバからでも同じファイルが入手できます。
MusiXTeX とのその関連ファイルは /tex-archive/macros/musixtex/taupin/
から入手できます。関係するファイルは以下の通りです。
以下、基本的に角藤版の TeXシステムがインストールされている前提で解説します。この版は基本的に TDS (TeX Directory Structure) に従っているため、その他のバージョンでも参考になるのではないかと思います。MacOS については MusiXTeX for Macintosh のページも参考になるでしょう。 自分の環境に合わせて標準以外のインストールをされている方、上記以外のパッケージをお使いの方は適宜読み替えてください。また本ページ中では一般に、ディレクトリの区切り記号に / を、ワイルドカードとして * を使用します。これらもお使いの OS に併せて適宜読み替えてください。ディレクトリ/フォルダについては「ディレクトリ」に表記を統一します。
解凍したファイルをディレクトリごと $TEXMF/tex/generic/ にコピーします。以下、このディレクトリ $TEXMF/tex/generic/musixtex/ を $MUSIXTEX と表記します。
次に、移動したディレクトリの下 $MUSIXTEX/systems/ から OS に応じた musixflx を作成・移動します。角籐版をはじめとする Windows/DOS 系のシステムの場合は $MUSIXTEX/systems/dos/musixflx.exe を c:/user/bin/ などの tex.exe と同じ、path の通じたフォルダにコピーします。バイナリファイルが提供されていないシステムの場合は $MUSIXTEX/systems/c-source/ にC言語のソースファイル musixflx.c がありますので、各自コンパイルして認識されるディレクトリにコピーしてください。
次にフォントをインストールします。$TEXMF/fonts/source/public/musixtex というディレクトリを作成し、$MUSIXTEX/mf/ の中身を全てコピーします。角籐版+DVIOUT などの場合のようにフォントの自動作成機能がある場合は以上でフォントのインストールは終了ですが、フォントが自動的に作成されない場合は、$MUSIXTEX/tfm/ の中身を $TEXMF/fonts/tfm/public/musixtex/ に、各自の環境に合わせて入手した musix*-T??.tar.gz を解凍して得られる pkフォントファイルを $TEXMF/fonts/pk/???/public/musixtex/ に、それぞれコピーしてください。pkフォントのコピー先の ??? には環境に合わせて canonex, bjtenex などが入ります。手動でフォントを作成する場合は、cmbase.mf を使わずにフォント名に数字の入ったものと musixsps, musixspx を作成してください。
最後に、新しいマクロ導入した際に ls-r を実行することを推奨されているシステムでは ls-r(MacOS では :texmf:MakeTeXls-R) を実行します。角籐版などの Kpathsea が有効でファイル検索が高速なシステムでは不要です。
ここで、インストール終了の確認のために MusiXTeX のマニュアル(英語版)を処理してみましょう。まず $MUSIXTEX/doc/ で musixdoc.tex を LaTeX2e で処理します。容量の問題で pLaTeX2e では処理できません。次に musixflx で musixdoc を処理します。さらに、MakeIndex で musixdoc を処理します。以上のプロセスを2度行い、最後に LaTeX2e で musixdoc.tex を処理します。これで楽譜の配置・索引などが正しく設定された musixdoc.dvi ができます。処理中にいくつかの警告が出されますが、最後にできた dvi ファイルを見て、ちゃんと音符の書き込まれた楽譜サンプルがプレヴュウ / 印刷できれば問題ありません。以下、参考までに角籐版での処理コマンドを挙げておきます。
latex musixdoc
musixflx musixdoc
mendex musixdoc
latex musixdoc
mendex musixdoc
latex musixdoc
ただし、バージョンアップの際にフォントが新しくなっていることがある(T101 -> T102 など)ため、この際はフォントの再作成が必要です。自動作成をする環境の方は $TEXMF/fonts/pk/???/public/musixtex/ と $TEXMF/fonts/tfm/public/musixtex/ にある全てのファイルを削除してください。
MusiXTeXソースファイル : MusiXJdc for MusiXTeX Ver.T98 96KB (2001年1月2日)
PostScript イメージファイル : MusiXJPS.zip 629KB (2001年1月2日)
MusiXTeX のパッケージにある英語版マニュアル(musixdoc.tex)を基に作成した日本語のマニュアル。単ある直訳ではなく、若干ではありますが構成の見直しやサンプルのソースファイルの提示などの手直しをしているため、「日本語訳」ではなく「日本語版」とさせていただいております。詳しいことは MusiXJdc.zip に同梱している 00readme.txt をお読みください。
MusiXExp Ver. 0.892 14KB (2001年11月11日)MusiXTeX の機能拡張用に作成した汎用マクロパッケージです。元々 MusicTeX 用に作成したものを、MusiXTeX に対応させる際に機能限定したもので、まだ本来持っていた機能を 100% 復元はできていません。簡単な機能説明、来歴は musixexp.txt をお読みください。また、MusiXExp を利用した簡単なサンプルを sample.tex として同梱しています。
MusiXWmn Ver. 0.53 8KB (2001年5月17日)白符計量譜(Score with White Mensural Notations)とは、ルネッサンス期およびそれ以前に現在の記譜法が確立される前に用いられていた記譜法です。まだ音符が全体的に右寄りになるなど未完成な点が多々あります。
MXTX2mml Ver. 0.6 11KB (2003年3月30日)利用には MusiXExp が必要です。
純粋に楽譜記述用に書かれたマクロから音楽情報を抽出し、MML (Music Macro Language) を出力するマクロです。3連符など楽譜上の記述と音符が内部的に結びつきにくいものをのぞいては、MXTX2mml 自身に特別な指示を与えることなく MML を作成できますが、1パートで同時に複数の音を出力することはできないなど制限はあります。MXTX2mml にて作成した MML ファイルはMML2MID (http://www.platz.or.jp/~mml2mid/ でフリーウェアとして公開)を利用して MIDIファイルに変換・演奏できます。MML の文法については、MML2MID のヘルプを参照してください。
MAB_Stlx Ver. 0.771 2KB (2003年5月19日)M.A.B.男声合唱団で使用するために作成した楽譜用の共通スタイルを定義したファイルです。汎用性はあまりありませんが、楽譜の書式の定義などは参考になるかと思います。
Ghostscript and Ghostviewこれは私の作成したものではありませんがまとめてここで解説します。Ghostscript とは、本来プリンタ用のグラフィックイメージ記述言語である PoscScript を汎用性のあるグラフィックイメージに変換し、PostScript 非対応のプリンタでも印刷できるようにするツールです。現在では機能拡張され、PostScript および PDF (Portable Documnet File)形式のファイルを様々なグラフィックフォーマットに相互変換させることができます。
最新版は Goscscript 7.03 + Ghostview 4.0 です。Windows系では gs703w32.exe と gsv40w32.exe を入手し、どちらもダブルクリックするだけでインストールされます。これらの日本語化キットは角藤さんのページから入手できます。特殊なフォントを使用したい場合をのぞいては gs700-j-wapi.zip を入手すれば良いでしょう。
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